ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

視床下部-下垂体-副腎系(HPA axis)とMCP-1シグナル伝達の調節に関連する作用機序で、ケルセチンはシスプラチンが誘発した疲労を軽減する

Quercetin attenuates cisplatin-induced fatigue through mechanisms associated with the regulation of the HPA axis and MCP-1 signaling

要旨:
マウスにシスプラチンを投与して、癌の化学療法に伴う疲労感のモデルを構築した。ケルセチンの共投与(経口投与もしくは腹腔内投与)は、シスプラチンが低下した歩行活動と握力を回復した。ケルセチンは血中のコルチゾールおよびコルチコステロン濃度を低下し、MCP-1の発現を低下し、脳内の副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンの発現を低下した。ケルセチンの代わりにMCP-1受容体作動薬を共投与すると、MCP-1以外はケルセチンと同様の挙動を示し、視床下部-下垂体-副腎系(HPA axis)とMCP-1シグナル伝達との両方の関与を示唆した。