ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチン-ストロンチウム錯体の合成・物性評価・骨再生への応用

Synthesis and Characterization of a Strontium–Quercetin Complex and Its In Vitro and In Vivo Potential for Application in Bone Regeneration

要旨:
ラネル酸ストロンチウムは骨粗鬆症の治療薬であるが、重篤な副作用がある。骨疾患における安全なストロンチウム剤を開発すべく、ケルセチン-ストロンチウム錯体を考案した。両者を混合すると、ケルセチンの3および4位でキレーションした安定な錯体を得て、各種スペクトロスコピーにて構造を確認した。錯体は前骨芽細胞の骨形成分化を促進し、ALP活性と細胞外マトリックスの石灰化を増強した。根尖病変のモデルマウスに錯体を投与すると、7日後に欠損した骨の再生を確認した。