ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンが誘導するAkkermansia Muciniphilaは、ILA/m6A/CYP8B1シグナル伝達を介した胆汁酸の代謝調節にて、肥満を軽減する

Quercetin-Driven Akkermansia Muciniphila Alleviates Obesity by Modulating Bile Acid Metabolism via an ILA/m6A/CYP8B1 Signaling

要旨:
高脂肪食で惹起した肥満のモデルマウスにケルセチンを投与すると、体重の上昇を抑制し、血糖値を低減し、白色脂肪組織の重量を減少した。ケルセチンはまた、腸内細菌叢におけるAkkermansia muciniphila (ムチン分解菌の一種)の存在比を顕著に増大し、A. muciniphilaの投与もケルセチンと同様の肝肥満効果を示した。ケルセチン・A. muciniphilaの投与はいずれも、血中のインドール乳酸(ILA)を上昇し、ILAはN6-メチルアデノシン(m6A)を介する薬物代謝酵素CYP8B1の発現を活性化した。ILA/m6A/CYP8B1の活性化は、コレステロールのコール酸への変換を促進して、脂質の蓄積を抑制した。