コアシェル型ポリジメチルシロキサン(PDMS)-ヒアルロン酸(HA)ナノ粒子による腫瘍の有効な標的化と、ドキソルビシンとケルセチンの連続送達にてP糖蛋白質の排出ポンプを克服する
Active tumor targeting by core–shell PDMS–HA nanoparticles with sequential delivery of doxorubicin and quercetin to overcome P-glycoprotein efflux pump
- 出典：
- Nanoscale
- 2025
- 17
- 5033-5055
- DOI：
- 10.1039/D4NR03040K
- 要旨：
- ドキソルビシンとケルセチンとを共送達すべく、ポリジメチルシロキサン(コア部分)とヒアルロン酸(シェル部分)から成るコア-シェル型ナノ粒子に、両薬物を担持した。ケルセチンによるP糖蛋白質の流出阻害作用を利用して、癌細胞中のドキソルビシンの蓄積を高めることを目的とする。ヒト由来乳癌細胞株MCF-7にて、ドキソルビシンの単特投与にと比べてナノ製剤は、アポトーシスの誘導が顕著に向上した。同細胞を移植したマウスモデルにてナノ製剤は、腫瘍組織の体積を65%減少した。