ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ヘスペリジンは腸内細菌叢を調整し、IL-17シグナル伝達経路を阻害して、CPT-11が誘発した下痢を軽減する

Supplementary Hesperidin Alleviated CPT-11-Induced Diarrhea by Modulating Gut Microbiota and Inhibiting the IL-17 Signaling Pathway

要旨:
イリノテカン(CPT-11)で下痢を惹起したマウスにヘスペリジンを投与すると、腸内細菌叢を整えて症状を顕著に改善した。ヘスペリジンは密着結合蛋白質を増大してバリア機能を高めると共に、腸内のIL-17A・TARF6・p38およびそのリン酸結合体・AP-1の発現を低下して、上皮の損傷を改善した。以上の結果は、イリノテカンによる癌治療の副作用である下痢の軽減におけるヘスペリジンの有用性を示唆した。