アルギン酸と乳清蛋白質から成るラフト形成システムにルチンを配合して胃潰瘍を治療する
Rutin-loaded raft-forming systems developed from alginate and whey protein isolate for the treatment of gastric ulcers
- 出典:
- Journal of Drug Delivery Science and Technology
- 2025
- 107
- 106842
- DOI:
- 10.1016/j.jddst.2025.106842
- 要旨:
- 胃の中でラフトを形成する液体製剤に、ルチンを分散した。アルギン酸と乳清蛋白質はゲル形成剤として機能し、炭酸カルシウムと炭酸水素ナトリウムが胃酸と反応して発生するCO2が推進となり、10秒以内にラフトを形成した。ラフトからは8時間で80%のルチンが放出された。ラフトが放出するルチンは、リポ多糖で刺激したRAW 264.7マクロファージに抗炎症作用を示し、インドメタシンと比べて優れていた。放出されるルチンはまた、線維芽細胞L929に創傷治癒効果も示し、胃潰瘍を治療する可能性を示唆した。