ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

第4世代s-トリアジンを基盤とするケルセチンのキャリアーはMMP-2/9を阻害しVEGFを下方調節して、乳癌の進行と肝転移を阻害する

A tailored 4G s-triazine-based dendrimer vehicle for quercetin endowed with MMP-2/9 inhibition and VEGF downregulation for targeting breast cancer progression and liver metastasis

要旨:
亜鉛を認識するヒドラジン部分を組込んだ第3および第4世代のs-トリアジンを基本骨格とするデンドリマーを合成し、末端のカルボン酸にケルセチンを結合した。得られた計7種のケルセチン-デンドリマー結合体は、エステル結合が生分解されるとケルセチンを放出するDDSとして機能し、全てフリーのケルセチンに比べて抗癌活性が向上した。乳癌細胞株MCF-7におけるIC50値は12.690–29.316 μM (ケルセチン: 35.288 μM)であり、肝癌細胞株HepG2におけるIC50値は4.137–29.090 μM (ケルセチン: 34.323 μM)であった。