酒さ治療における、ヘパリンナトリウムとアラントインを含むゲル(主成分: タマネギ抽出物ケルセチン)の有効性と安全性
Efficacy and Safety of Topical Compound Heparin Sodium Allantoin Gel (Main Components: Onion Extract Quercetin) for the Treatment of Rosacea
- 出典:
- Journal of Cosmetic Dermatology
- 2025
- 24
- e70129
- DOI:
- 10.1111/jocd.70129
- 要旨:
- 18~60歳の丘疹膿疱型酒さの患者82名を対象とする、ケルセチンを含むゲルの治療補助効果を検証した臨床研究。被験者をランダムに2群に分け、41名はデオキシサイクリン50 mg/dayの経口投与(1日1回)と、ケルセチンを含むゲル(100 g中、タマネギ抽出物: 10 g、ヘパリンナトリウム: 5000 IU、アラントイン: 1 g)1~2 g/doseの局所適用(1日2回)を併用した。残る41名は標準治療群として、ケルセチンを含むゲルの代わりに、ヒアルロン酸乳濁液1~2 g/doseの局所適用(1日2回)を併用した。12週間の治療期間における0, 2, 4, 8, 12週間目に各種検査を実施した。ケルセチン群は比較対照群と比べて、8および12週間目におけるグローバル酒さグレード・紅斑・経表皮水分蒸散量の改善が顕著であった。また、8週目における痒み・乾燥・ほてりの改善もケルセチン群が有意であった。よって、標準治療におけるヒアルロン酸乳濁液をケルセチンを含むゲルで置換えると治療効果が上回ったことになる。