ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

肝細胞癌を標的とする、ドキソルビシンとケルセチンを共封入したメソポーラスポリドーパミンナノ製剤の構築

Construction of mesoporous polydopamine nanodrugs co-loaded with doxorubicin and quercetin targeting hepatocellular carcinoma

要旨:
ドキソルビシンとケルセチンを肝細胞癌に共送達すべく、メソポーラスポリドーパミン(MPDA)をキャリアに用いた。両剤をMPDAに封入した後、表面をN-アセチルグルコサミン(肝細胞癌を認識する)と、ローダミンB(体内追跡のための標識)で修飾した。得られたナノ複合体DQ@MPDA-GRに近赤外光を照射すると、ドキソルビシンとケルセチンを放出した。同時に、近赤外光による発熱も癌細胞の死滅に関与した。DQ@MPDA-GRを用いる光温熱療法と化学療法との融合は、肝細胞癌のモデルマウスにて、対照と比べて腫瘍組織の成長を82%阻害した。