ケルセチンによるSIRT1の活性化は小胞体ストレスを減少して、高血糖ラットにおける脳虚血再灌流傷害を軽減する
Quercetin alleviates cerebral ischemia and reperfusion injury in hyperglycemic animals by reducing endoplasmic reticulum stress through activating SIRT1
- 出典:
- PLoS ONE
- 2025
- 20
- e0321006
- DOI:
- 10.1371/journal.pone.0321006
- 要旨:
- ストレプトゾトシンで惹起した高血糖症のモデルラットに中大脳動脈閉塞再灌流(MCAO)を施して、高血糖条件下における脳虚血再灌流とした。高血糖条件下では、正常血糖のラットに比べて虚血再灌流障害を悪化させたが、予めケルセチンを投与すると軽減できた。ケルセチンは神経欠損を改善し、梗塞部分を縮小し、周辺皮質におけるニューロン損傷を軽減した。ケルセチンはまた、小胞体ストレスを減少して、アポトーシスを軽減した。マウス由来海馬神経細胞HT22の酸素グルコース欠乏-再酸素化にて、ケルセチンはSIRT1の発現を上昇調節して、小胞体ストレスを介するアポトーシスを減少した。SIRT1阻害剤の存在下ではケルセチンの効果が打消され、SIRT1を介した作用機序である。