低濃度のケルセチンはTrkB-ERK1/2シグナル伝達経路を介して、骨折治癒における脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現と骨芽細胞への分化を促進する
Low concentration of quercetin promotes BDNF expression and osteoblast differentiation during fracture healing via TrkB-ERK1/2 signaling pathway
- 出典:
- Experimental Cell Research
- 2025
- 449
- 114569
- DOI:
- 10.1016/j.yexcr.2025.114569
- 要旨:
- 低濃度(0.01~5 μM)のケルセチンは、骨形成マーカー(COL1A1・ALP・Runx2)の発現を促進して、骨芽細胞の分化を誘導した。同時にEKR1/2を活性化して、脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現を促進した。受容体型チロシンキナーゼB(TrkB)阻害剤の存在下ではケルセチンの効果が打消され、TrkB-ERK1/2シグナル伝達経路を介するケルセチンの作用機序を提唱した。大腿骨を骨折したラットにケルセチン100 mg/kgを投与するてと、治癒を促進し、仮骨におけるBDNFの発現を増加した。