腸内分泌性L細胞にてケルセチンは、TAS2R38によるPLCシグナル伝達を介してGLP-1の分泌を促進する
Quercetin Enhances GLP-1 Secretion via TAS2R38-Mediated PLC Signaling in Enteroendocrine L-Cells
- 出典:
- Molecular Nutrition & Food Research
- 2025
- 69
- e70109
- DOI:
- 10.1002/mnfr.70109
- 要旨:
- NCI-H716細胞(L細胞)にケルセチンを投与すると、GLP-1(インスリン分泌を促すホルモン)の分泌を促進した。分子ドッキングの結果、ケルセチンは苦味受容体であるTAS2R38と高い親和性を示した。siRNAを用いてTAS2R38をサイレシングしたNCI-H716細胞では、ケルセチンの効果が打消された。ホスホリパーゼC(PLC)阻害剤の存在もまた、ケルセチンの作用を打消した。よって、ケルセチンはTAS2R38を介したPLC経路を活性化して、GLP-1を上昇した。