ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは、ヒト由来甲状腺癌細胞株BCPAP中のナトリウム依存性ヨウ素輸送体とEカドヘリンを増大させ、細胞遊走を減少させる

The flavonoid quercetin reduces cell migration and increases NIS and E-cadherin mRNA in the human thyroid cancer cell line BCPAP

要旨:
ヒト由来甲状腺癌細胞株BCPAPに100 μMの濃度のケルセチンを作用させると、細胞生存率が減少し、アポトーシスを促進した。ケルセチンはMMP-9を減少させ、細胞接着分子EカドヘリンをコードするmRNAの発現を増大させた結果、BCPAPの遊走と接着を阻害した。ケルセチンはまた、ナトリウム依存性ヨウ素輸送体の発現と機能を増大したため、放射性ヨウ素の取込みを促進して、放射線治療の効果を高めることも期待できる。