ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

リーシュマニア寄生虫が有するヌクレオシド加水分解酵素の新規阻害物質を、Banisteriopsis laevifoliaよりアフィ二ティ選択的質量分析にて探索する

Identification of Novel Leishmania donovani Nucleoside Hydrolase Inhibitors from Banisteriopsis laevifolia Using Affinity Selection-Mass Spectrometry

要旨:
リーシュマニア症の治療薬の候補となる天然物を、Banisteriopsis laevifolia (南米に自生するキントラノオ科の植物)から探索した。葉抽出物はリーシュマニア寄生虫のヌクレオシド加水分解酵素を阻害し、IC50値は0.73±0.09 μg/mLであった。同酵素を磁性ナノ粒子に固定したアフィ二ティ選択的質量分析は、葉抽出物に含まれるイソケルセチン・アストラガリン・ルチン・オリエンチンをリガンドとして認識した。単離精製した4化合物を酵素アッセイしたところ、イソケルセチンとアストラガリンが強い阻害活性を示し、IC50値はそれぞれ40.2±16.6と41.6±8.9 μMであった。