ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンと結合した二酸化チタンナノチューブの合成と、皮膚癌に対するin vivo抗腫瘍活性

Synthesis of titanium dioxide nanotubes (TNT) conjugated with quercetin and its in vivo antitumor activity against skin cancer

要旨:
ケルセチンの低い水溶性を克服すべく、二酸化チタンナノチューブとの結合を考えた。悪性黒色腫細胞B16-F10を用いる抗癌効果の検証実験にて、酸化チタンナノチューブもしくはケルセチンの単独投与時と比べて、結合体は顕著に細胞の増殖を阻害した。化学物質で惹起した皮膚癌のマウスモデルを結合体で処置すると、皮膚の色に影響を与えず、死亡率を遅らせた。結合体はまた、γδT細胞を正常な皮膚レベルに戻した。