ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

食事によるフラボノイド摂取の多様性の高さは、全死亡率および主要な慢性疾患のリスクを低下する

High diversity of dietary flavonoid intake is associated with a lower risk of all-cause mortality and major chronic diseases

要旨:
UKバイオバンク(英国における40~69歳の健康状態に関する30年に渡る追跡調査)の124,805名のデータを元に、フラボノイドの摂取と死亡および慢性疾患のリスクとの関連を調査したコホート研究。1日あたりのフラボノイドの摂取多様性を小さい順に並び替えて5等分して、それぞれの階層をQ1~5とした。最小層のQ1を参照とした際の、Q2~5の死亡率のハザード比と95%信頼区間は以下の通り。Q2: 0.89 (0.82, 0.97), Q3: 0.77 (0.71, 0.84), Q4: 0.82 (0.76, 0.90), Q5: 0.70 (0.64, 0.77)。循環器疾患の発症は、Q2: 0.92 (0.85, 0.99), Q3: 0.84 (0.77, 0.90), Q4: 0.82 (0.76, 0.88), Q5: 0.76 (0.70, 0.83)であった。癌の発症は、Q2: 0.93 (0.87, 0.99), Q3: 0.89 (0.83, 0.95), Q4: 0.94 (0.87, 1.00), Q5: 0.90 (0.84, 0.96)であり、糖尿病・呼吸器疾患・神経変性疾患でも類似傾向を示した。よって、フラボノイドの摂取多様性は、死亡および慢性疾患のリスクを低下する。