ケルセチンはNLRC5/NLRP3経路を標的とし、マクロファージのM1分極を阻害して糖尿病性腎症を軽減する
Quercetin alleviates diabetic nephropathy by inhibiting M1 macrophage polarization via targeting NLRC5/NLRP3 pathway
- 出典:
- Cellular Immunology
- 2025
- 414
- 104997
- DOI:
- 10.1016/j.cellimm.2025.104997
- 要旨:
- Vitro: マクロファージRAW 264.7を高濃度グルコースで刺激すると、CD86・iNOS・NLRC5・NLRP3の発現が上昇しCD206・Arg-1・IL-10の発現は低下して、M1極性化した。ケルセチンはこれらを逆転してマクロファージのM2極性化を促進したが、NLRC5が過剰発現したRAW 264.7では作用が打消された。Vivo: ストレプトゾトシンと高脂肪食で惹起した糖尿病性腎症のモデルマウスにケルセチンを投与すると、腎組織の損傷と線維化を顕著に改善した。腎組織にてケルセチンはNLRC5・NLRP3・ コラーゲン1a1・α-SMAに発現を低減するとともに、TNF-α・IL-6・IL-1βも低下して抗炎症作用を発揮した。