ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

蛋白質の非酵素的糖化は癌細胞を増殖するが、ケルセチンが阻害する: 分光学的・細胞毒性・分子ドッキング研究

Non-enzymatic glycation of protein induces cancer cell proliferation and its inhibition by quercetin: Spectroscopic, cytotoxicity and molecular docking studies

要旨:
乳癌細胞株MCF-7に終末糖化産物を作用させると、増殖と遊走を促進し、生存率が向上する。ケルセチンには、その終末糖化産物の生成を阻害することが明らかになった。分子ドッキングにて、ケルセチンとヒト血清アルブミンとの親和性は105 /Mと予測され、終末糖化産物を合成するメチルグリオキサールの102 /Mよりはるかに高い。すなわち、ケルセチンはアルブミンとメチルグリオキサールとの相互作用を遮断して、終末糖化産物の生成を阻害した。