ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

低用量のケルセチンはAKTを脱リン酸化して、ヒト由来転移性ぶどう膜悪性黒色腫細胞における遊走関連の蛋白質を抑制する

Low-Dose Quercetin Dephosphorylates AKT and Suppresses Proteins Related to Migration in Human Metastatic Uveal Melanoma Cells

要旨:
ぶどう膜悪性黒色腫細胞MM28にて、ケルセチンが示した増殖阻害効果はごく僅かであった。しかしケルセチンは1 μMの低用量で、癌抑制遺伝子であるMaspinの発現を上方調節し、MMP2の発現は下方調節した。また、蛋白質レベルではリン酸化したAKT・NF-κB・MMP8を低減した。これらの蛋白質は遊走のマーカーであり、ケルセチンはMM28の増殖は阻害しなくとも、遊走は顕著に阻害した。ケルセチンはまた、上皮間葉転換のマーカー6種を低減した。