ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

リポ多糖がマウスに誘発した急性肺損傷における、cAMP-Epac経路を介するケルセチンの保護効果

Protective Effect of Quercetin in LPS-Induced Murine Acute Lung Injury Mediated by cAMP-Epac Pathway

要旨:
Vivo: リポ多糖で惹起した急性肺損傷のモデルマウスにケルセチンを投与すると、好中球動員を阻害して、症状を改善した。ケルセチンは肺組織のcAMPとEpacの発現を増大したが、PKAは減少した。Vitro: マウス由来肺上皮細胞MLE-12をリポ多糖で刺激して、急性肺損傷の細胞モデルとした。ケルセチンの投与は炎症サイトカインの発現を顕著に抑制して、抗炎症作用を発揮した。Epac阻害剤の存在下でケルセチンの効果が打ち消され、反対にPKA阻害剤は増強した。