酵素による糖化を鍵とする水和駆動型構造工学: プルランでコーティングしたゼインナノ粒子から持続的なケルセチン放出がクルミの長期保存を可能にする
Hydration-driven structural engineering via enzymatic glycation: Sustained quercetin release in pullulan-zein coatings for extended walnut preservation
- 出典:
- Food Hydrocolloids
- 2026
- 170
- 111705
- DOI:
- 10.1016/j.foodhyd.2025.111705
- 要旨:
- ケルセチンを担持したゼインナノ粒子の表面に酵素反応にて糖を結合し、糖とプルランとの相互作用を利用したコーティングを施した。間接的なプルランによるコーティングは酸素透過性を低下して、高いラジカル消去活性(IC50値: 1.4 mg/mL)と細胞適合性を実現した。プルラン/糖/ケルセチン/ゼインナノ粒子を塗布したクルミは、25℃での保存期間が5.3倍に向上した。オメガ3脂肪酸の保持率は91.76±1.17%であり、オメガ6脂肪酸は95.22±0.76%であった。