ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ルチンの抗酸化作用はミトコンドリアの恒常性を維持して、熱ストレスがブロイラー肝に誘発した脂質代謝異常を緩和する

Rutin alleviates heat stress induced hepatic abnormal lipid metabolism of broilers via improving antioxidant capacity to maintain mitochondrial homeostasis

要旨:
ブロイラーを3群に分け、以下の条件で飼育した。1) 常温で通常の餌、2) 34℃で通常の餌、3) 34℃で500 mg/kgのルチンを含む餌。2)のブロイラーは1)に比べて肝組織の脂肪蓄積が顕著であったが、3)では1)に近くルチンによる改善効果を示唆した。熱ストレスがもたらした肝中の中性脂肪の増大とHDLの減少は、ルチンが逆転した。ルチンはミトコンドリアDNAの複製を促進し、関連遺伝子(AMPK・PGC1-α・SIRT3)の発現を調節してミトコンドリアの恒常性を維持した。ルチンはまた、肝組織におけるNrf2シグナル伝達を活性化して、抗酸化酵素の活性を上昇し、マロンジアルデヒドを低減した。