ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

帝王切開後の疼痛の軽減におけるケルセチンの補助効果: 無作為化比較試験

The Adjunctive Effect of Quercetin on Postoperative Pain Management Following Cesarean Section: A Randomized Controlled Study

要旨:
帝王切開後における疼痛の軽減効果を検証した、ケルセチンの臨床研究。無作為化・二重盲検・プラセボ対照で実施した。被験者80名を2群に分け、介入群の40名は帝王切開術の1時間前にケルセチン500 mgを服用し、もう片方の40名はプラセボを摂取して対照群とした。主要評価項目は、術後2, 6, 12, 24時間後の視覚アナログ尺度とし、10 cmの線の両端を「最も痛みが軽い」「最も痛みが強い」とした際におけるその時の状態を数値化した。副次評価項目は、最初に鎮痛剤を要求するまでの時間・モルヒネの総消費量・吐き気および嘔吐・身体活動開始までの時間・機能的活動・満足度・有害事象とした。評価した全ての時点で、ケルセチン群は主要評価項目の視覚アナログ尺度が有意に低く(P<0.001)、疼痛を顕著に軽減した。また、最初に鎮痛剤を要求するまでの時間(P<0.001)・身体活動開始までの時間(P<0.001)・術後2日の満足度(P=0.042)にも群間有意差を認めた。それ以外の副次評価項目は、両群に差がなかった。