ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

虚血性脳卒中におけるケルセチンの神経保護効果の根底には、Nrf2/STAT3を介したSLC6A3の活性化が存在する

Nrf2/STAT3-Mediated Activation of SLC6A3 Underlies the Neuroprotective Effect of Quercetin in Ischemic Stroke

要旨:
中大脳動脈閉塞再灌流(MCAO)で惹起した虚血性脳卒中のモデルマウスにケルセチンを投与すると、脳のむくみと神経のアポトーシスを軽減して、神経機能を改善した。ケルセチンはNrf2の核移行を促進して、ドーパミン輸送体の遺伝子SLC6A3の発現を上方調節した。Nrf2阻害剤もしくはSTAT3阻害剤の存在下ではケルセチンの作用が打消され、虚血性脳卒中におけるケルセチンのコア標的がNrf2/STAT3/SLC6A3というネットワーク薬理学の予測を支持した。