ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはCcl4-Ccr5軸を標的として、脊髄損傷後の神経障害性疼痛を軽減する

Quercetin targets the Ccl4–Ccr5 axis to relieve neuropathic pain after spinal cord injury

要旨:
脊髄損傷と神経障害性疼痛に共通する30種の遺伝子情報を基に細胞間コミュニケーション解析した結果、Ccl4-Ccr5シグナル伝達軸が標的と予測した。分子ドッキングおよび分子動力学シミュレーションは、ケルセチンがCcr5のTyr108/Phe109と相互作用して安定な複合体を形成することを示した。脊髄損傷のモデルマウスにケルセチンもしくはCcr5阻害剤を投与すると、Basso mouse scale (BMS)を指標とする運動機能とともに、疼痛閾値を指標とする神経障害性疼痛も改善した。また、ケルセチンの投与は、脊髄損傷で上昇したCcr5を軽減した。