ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

糖転移ルチンの酵素合成と、シクロホスファミドが誘発した肝障害における保護メカニズムの洞察: マルチオミクスによるアプローチ

Enzymatic synthesis and mechanistic insights into the hepatoprotective effects of α-monoglucosyl rutin against cyclophosphamide-induced liver injury: a multi-omics approach

要旨:
ルチンをシクロデキストリングルカン転移酵素で処理すると、糖転移ルチン(α-モノグルコシルルチン)を98.33%の高純度で与えた。得られた糖転移ルチンをシクロホスファミドで惹起した肝障害のモデルマウスに投与すると、血中のASTとALTを低減して肝機能を回復した。糖転移ルチンはまた、肝組織の炎症と酸化ストレスを軽減した。メタボロミクス解析とトランスクリプトーム解析を統合した結果、シクロホスファミドの代謝プロセス・炎症応答・酸化ストレス経路における代謝物と遺伝子発現に、糖転移ルチンが介入すると結論した。