ケルセチンは、ヌクレオチド結合ドメインから膜貫通ドメインへのシグナル伝達を妨害して、P糖蛋白質調節に機能する
Quercetin acts as a P-gp modulator via impeding signal transduction from nucleotide-binding domain to transmembrane domain
- 著作名:
- Ashutosh Singh
- Sandesh Kumar Patel
- Prateek Kumar
- Kanhu Charan Das
- Deepanshu Verma
- Rohit Sharma
- Timir Tripathi
- Rajanish Giri
- Natália Martins
- Neha Garg
- 出典:
- Journal of Biomolecular Structure and Dynamics
- 2022
- 40
- 4507-4515
- DOI:
- 10.1080/07391102.2020.1858966
- 要旨:
- 多剤耐性を獲得した癌細胞には、P糖蛋白質が多く発現している。ケルセチンが多剤耐性癌細胞へしばしば有効であることは良く知られているが、その本質を明らかにするため、P糖蛋白質との相互作用を研究した。その結果、ケルセチンは、P糖蛋白質の核酸結合領域から膜通過領域にかけて結合する。多剤耐性を獲得するために必要なP糖蛋白質の配座を作らせないことが、ケルセチンの役目である。