ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

イソケルシトリンは腸内細菌叢を調節しNLRP3インフラマソームを阻害して、腸における虚血再灌流傷害を軽減する

Isoquercitrin mitigates intestinal ischemia-reperfusion injury by regulating intestinal flora and inhibiting NLRP3 inflammasome activation

要旨:
腸を虚血再灌流したマウスにイソケルシトリンを投与すると、腸管バリアの完全性を強化して、虚血再灌流傷害を著しく軽減した。同時にイソケルシトリンによる腸内細菌叢における多様性の促進と、有益菌の維持を確認した。イソケルシトリンはNLRP3インフラマソームを阻害して、下流にある炎症サイトカインの発現を低下したが、Nrf2の核移行およびHO-1の発現と相関していた。Nrf2阻害剤の存在下ではケルセチンの効果が打消され、Nrf2/HO-1経路を介する虚血再灌流傷害の抑制を示唆した。