ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

UCP1を介してケルセチンは脂質の蓄積を緩和して、糖尿病性腎症における腎障害を改善する

Quercetin ameliorates renal injury by promoting UCP1-mediated alleviation of lipid accumulation in diabetic kidney disease

要旨:
脂質蓄積による毒性が糖尿病性腎症を悪化することが知られている。糖尿病性腎症のモデルマウスにケルセチンを適用すると、腎組織の脂質の蓄積を軽減し、腎線維化を抑制して、腎機能を顕著に改善した。ネットワーク薬理学はケルセチンの標的をPPARAおよびPPARGと予測したが、PPARA阻害剤もしくはPPARG阻害剤の存在下では、ケルセチンの腎保護効果が打消された。トランスクリプトーム解析の結果、ケルセチンによるPPARA/PPARG-UCP1軸の活性化が脂肪酸の酸化を促進し、脂質蓄積を軽減したメカニズムを明らかにした。