ケルセチンは薬物排出トランスポータの発現を調節して、トリプルネガティブ乳癌細胞におけるソラフェニブの有効性を改善する
Quercetin improves the efficacy of sorafenib in triple negative breast cancer cells through the modulation of drug efflux transporters expressions
- 出典:
- International Journal of Applied Pharmaceutics
- 2020
- 11 (6)
- 129–134
- DOI:
- 10.22159/ijap.2019.v11s6.33576
- 要旨:
- トリプルネガティブ乳癌細胞株MDA-MB-231に、既存薬ソラフェニブ単独、ケルセチン単独、両者の組合せをそれぞれ作用させ、経過を観察した。ソラフェニブ単独の有効性は2週間継続し、ケルセチン単独は4週間有効であった。3通りの中では、組合せが最も高い効力を示した。ソラフェニブ単独で増大した、P糖蛋白質・乳癌耐性蛋白質(BCRP)・多剤耐性関連蛋白質2(MRP-2)の発現を、組合せは減少させた。これらの蛋白質は、薬物排出トランスポータとして機能することが知られており、ケルセチンの寄与が明らかになった。