ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

日本脳炎の実験モデルにてルチンはウィルスの侵入と複製を弱め、神経保護作用を発揮する

Rutin Attenuates Virus Entry and Replication and Exerts Neuroprotection in Experimental Models of Japanese Encephalitis

要旨:
日本脳炎ワクチンは実用化されているが、適切な治療薬は存在しない。日本脳炎ウィルスにおけるIC50値はルチンが16.45~26.84 μMで、チコリ酸は11.03~24.04 μMであり、両者に優れた抗ウィルス活性を認めた。同ウィルスに感染したSH-SY5Y細胞にルチンもしくはチコリ酸を投与すると、細胞内のウィルス量と活性酸素種を低減した。同ウィルスに感染したマウスにルチンを投与すると、生存率を改善し、ミクログリアの活性化を抑制して神経炎症を軽減した。