ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ペプチドの自己組織化で形成したオボトランスフェリン繊維は、ケルセチンを安定化して抗酸化作用を向上する: ケルセチンを豊富に含む豆乳への応用

Ovotransferrin Fibrils Formed by Peptides Self-Assembly Improve the Stability and Antioxidation of Quercetin and Their Application in Quercetin Fortified Soybean Milk

著作名:
Jipeng Zhang
Yifan Li
Tong Wu
Haoran Liu
出典:
Journal of Food Science
2025
90
e70509
DOI:
10.1111/1750-3841.70509
キーワード:
オボトランスフェリン繊維
ケルセチン複合体
抗酸化作用
安定性
豆乳
要旨:
オボトランスフェリン(OVT)をサブチリシンAにて加水分解して得たペプチドを、カルシウムイオンの存在下で自己組織化した。50℃、pH7.5で1時間成熟すると、長さが1~2 µmで直径10 nmの繊維が得られた。OVT由来の繊維は、ケルセチンと疎水性相互作用で安定な複合体を形成した。OVT繊維-ケルセチン複合体は、フリーのケルセチンに比べて抗酸化作用が向上し、ケルセチンの匂いをマスキングする効果も認めた。複合体と豆乳を体積比1:5で混合した、ケルセチンを豊富に含む豆乳は、安定性と粘度が改善された。