ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

イチョウ葉抽出物の有効成分(ケルセチン)は、NQO1-PI3K/Akt/mTORシグナル伝達を活性化して、過酸化水素が誘発したミクログリアの損傷を改善する

The active ingredient of Ginkgo biloba extract (quercetin) improved H2O2-induced microglia injury by activating NQO1-PI3K/Akt/mTOR signaling

著作名:
Jingchi Sun
Zhousong Zheng
出典:
In Vitro Cellular & Developmental Biology - Animal
2025
61
in press
DOI:
10.1007/s11626-025-01106-2
キーワード:
イチョウ葉抽出物
アルツハイマー病
ネットワーク薬理学
ケルセチン
NQO1
PI3K/Akt/mTOR
ミクログリア
HMC3
BV-2
要旨:
イチョウ葉抽出物とアルツハイマー病に共通する遺伝子情報を基にネットワーク薬理学解析を行った結果、有効成分をケルセチンと特定し、標的蛋白質および経路がNQO1とPI3K/Akt/mTORと予測した。過酸化水素で刺激したミクログリアHMC3およびBV-2に、イチョウ葉抽出物もしくはケルセチンを投与すると、ミクログリアの活性化を抑制した。過酸化水素はNQO1の発現を低減するが、イチョウ葉抽出物とケルセチンの投与で回復した。両者はPI3K・Akt・mTORのリン酸化を促進して、ネットワーク薬理学の予測を支持した。