ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

持続可能なヒドロキシエチルセルロース/ポリビニルアルコールフィルムを用いる食品包装: ルチン・ケルセチン・ナリンギンの紫外線遮蔽と機能に関するプロファイリング

Sustainable hydroxyethyl cellulose/polyvinyl alcohol films for food packaging: UV-shielding and functional profiling of rutin, quercetin, and naringin

要旨:
ヒドロキシエチルセルロースとポリビニルアルコールから成るフィルムの添加物として、従来の合成UV吸収材を天然フラボノイドに置換えた際の物性を調査した。ルチン・ケルセチン・ナリンギンを検討した結果、ルチンが最も良好な物性を与え、UV (200~400 nm)を100%吸収した。その一方で、最小濃度(0.025 wt%)にて可視光の高い透過性を維持した。ルチンとポリマーとの間のπ-π相互作用と水素結合は引張強度を高め(65.02 MPa)、疎水性相互作用は接触角106.3°を与えて水および水蒸気遮断性を向上した。フラボノイドの添加はラジカル消去作用を付加して、食品包装フィルムに適している。