ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

クリシン・ケルセチン・ルチンを含むミセル製剤の薬物動態と安全性の比較: 無作為化クロスオーバー試験

Comparative Pharmacokinetics and Safety of a Micellar Chrysin–Quercetin–Rutin Formulation: A Randomized Crossover Trial

要旨:
17名の健常者を対象とする、クリシン・ケルセチン・ルチンを含むミセル製剤の体内動態を評価した臨床研究。無作為化、二重盲検、クロスオーバーで実施した。ランダムに3群に分け、ミセル製剤(LMC)の他2群は、クリシン・ケルセチン・ルチンを含むカプセル製剤(NMC)とクリシンのみを含むカプセル製剤(UFC)をそれぞれ摂取して比較した。いずれもクリシンを1,000 mg相当で摂取した。投与直後に採血した後、1,2,3,4,6,8,10,12,24時間後に計9回の採血を行った。1週間のウォッシュアウト期間を設け、異なる摂取対象とするクロスオーバー試験を繰返した。LMCの摂取時における、クリシンの血中濃度時間曲線下面積(AUC)は914.8±697.58 ng·h/mLであり、NMCの345.7±280.8 ng·h/mLとUFCの456.9±356.4 ng·h/mLを大幅に上回った(P<0.0221)。LMCの最大血中濃度(Cmax)は87.3±59.4 ng/mLであり同様の傾向であった(P<0.0128)。