ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

Porphyromonas gingivalisの毒性因子Kgpとバイオフィルム形成を阻害する、光で活性化したケルセチン: in vitroアッセイ・分子ドッキング・ADMETプロファイリングによる検証

Photoactivated quercetin as an inhibitor of Porphyromonas gingivalis virulence factor Kgp and biofilms: Validation through in vitro assays, molecular docking, and ADMET profiling

要旨:
リシン特異的ジンジパイン(Kgp)は歯周疾患の原因細菌porphyromonas gingivalisが産出する毒素であり、同菌のバイオフィルム形成に関与する。分子ドッキングはケルセチンのKgpへの高い親和性を予測し、結合エネルギーは−7.5 kcal/molであった。ケルセチンは濃度依存的にporphyromonas gingivalisのバイオフィルム形成を阻害し、最小バイオフィルム阻害濃度(MBIC)は1000 μg/mLであった。一方、同等のバイオフィルム阻害を実現するレーザー光は、強度206.4 J/cm²で8分間の照射であった。ケルセチン(125 μg/mL)とレーザー光照射(強度51.6 J/cm²、2分間)の組合せは、バイオフィルム阻害を保ち、Kgpの遺伝子発現を1/4.5に低減した。