ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

末梢血単核細胞セクレトームの特徴付け: 鉄-ケルセチン錯体による前処理は血管新生と組織再生に関する因子を増強して、糖尿病性創傷を治癒する

Characterization of PBMC secretome: Iron-quercetin preconditioning enhances pro-angiogenic and tissue regeneration factors for potential autologous diabetic wound healing applications

要旨:
健常者および糖尿病患者から採取した末梢血単核細胞を鉄-ケルセチン錯体で10日間処置した後、セクレトーム(細胞の分泌物の総称で、蛋白質だけでなくエクソソームも含む)を評価した。鉄-ケルセチン錯体処置したセクレトームは、内皮細胞・線維芽細胞・角化細胞の増殖・遊走・コラーゲン産出を、対照と比べて顕著に増大した。注目すべきことに、鉄-ケルセチン錯体の効果は、健常者由来と糖尿病患者由来のクレトームにて同等であり、糖尿病性創傷への応用が期待できる。