ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンの摂取とうつ症状リスクとの関連: TCLSIHコホート研究

The association between dietary quercetin intake and risk of depressive symptoms: the TCLSIH cohort study

要旨:
TCLSIH (Tianjin Chronic Low-grade Systemic Inflammation and Health、2017~2022年に中国で実施された大規模な健康調査)における7,766名のデータを基に、ケルセチンの摂取とうつ病の発症リスクとの関連を調査したコホート研究。うつ病の発症は、うつ性自己評価尺度にて判定した。食物摂取頻度質問票(FFQ)よりケルセチンの摂取量を推定し、1日あたりのケルセチン摂取量を小さい順に並び替えて4等分した。女性の各階層におけるハザード比(95%信頼区間)は以下の通り: 1.00 (参照); 0.72 (0.56, 0.93); 0.69 (0.53, 0.90); 0.63 (0.46, 0.85) (P=0.0026)。一方、男性の結果は、1.00 (参照); 0.94 (0.75, 1.17); 0.84 (0.66, 1.06); 0.92 (0.71, 1.20)であった(P=0.35)。従って、ケルセチンの摂取は女性のうつ病の発症リスクを低下するが、男性には低下しない。