マンガン(II)・コバルト(II)・ニッケル(II)・銅(II)-ケルセチン錯体の合成・物性評価・生理活性の評価: 抗菌活性・ラジカル消去作用・細胞毒性
Synthesis, Characterization and Bioactivity Evaluation of Mn(II), Co(II), Ni(II) and Cu(II)-Quercetin Complexes: Antimicrobial, Antioxidant and Cytotoxicity Properties
- 出典：
- FUDMA Journal of Sciences
- 2025
- 9
- 269-275
- DOI：
- 10.33003/fjs-2025-0912-4274
- キーワード：
- ケルセチン-金属錯体
- モル伝導率
- 抗菌活性
- ラジカル消去
- 要旨：
- 2価金属-ケルセチン錯体を4種(マンガン・コバルト・ニッケル・銅)合成し、構造はIRスペクトルにて確認した。金属/リガンド(ケルセチン)比は全て1:2であり、3位のフェノールと4位のカルボニル基が金属に配位した。各錯体のモル伝導率は5.18~11.00 S·cm2/molであり、電離度は低かった。金属錯体を形成した結果、大腸菌・黄色ブドウ球菌・肺炎連鎖球菌に対する抗菌活性がフリーのケルセチンより強くなった。金属錯体はいずれもDPPHラジカルを消去したが、活性の強さはマンガン＞コバルト＞ニッケル＞銅の順序であった。