ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

配列アセンブリングとマルチオミクス解析が明らかにした、クジラグサにおけるケルセチン配糖体の高蓄積

Telomere-to-telomere genome assembly and multi-omics analyses illustrate the high accumulation of quercetin glucosides in tetraploid Descurainia sophia

要旨:
クジラグサ(鯨草, Descurainia sophia, アブラナ科の1~2年草)における、ケルセチン配糖体を豊富に含む種子と微量の種子を比較した。テロメア間の配列アセンブリングを行い、再構築したDNAをマルチオミクス解析した結果、UGT糖転移酵素の遺伝子Dscd6AG01520の差異を見出した。Dscd6AG01520の発現の有無が、クジラグサ種子におけるケルセチン配糖体(3-グルコシドおよび3,7-ジグルコシド)の含量に影響した。Dscd6AG01520の変異実験の結果、糖転移酵素の活性に必須不可欠なアミノ酸残基は213セリンであった。