ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはアポトーシスを誘発し、ゲムシタビン耐性癌細胞への治療効果を高める

Quercetin induces apoptosis and enhances gemcitabine therapeutic efficacy against gemcitabine-resistant cancer cells

要旨:
ゲムシタビンに耐性を獲得した、膵癌細胞株BxPC-3・PANC-1および肝細胞癌細胞株HepG2・Huh-7にケルセチンを作用させると、増殖が阻害され、アポトーシス誘導物質が顕著に増加した。ゲムシタビンを組合せると、ケルセチン単独時よりも抗癌作用が増強した。ゲムシタビン耐性株が有するS期をケルセチンが停止して、腫瘍蛋白質p53の上方調節とD型サイクリンの下方調節を図るメカニズムを明らかにした。以上の結果は、ケルセチンがゲムシタビン活性増強剤としての可能性を示唆した。