ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

高ケルセチン含有タマネギの24週間連続摂取は、高齢者の認知機能の低下を軽減する: ランダム化二重盲検プラセボ対照群間比較試験

出典: Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition 2021, 68, 203-215

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcbn/advpub/0/advpub_21-17/_article/-char/en

著者: Jun Nishihira, Mie Nishimura, Masanori Kurimoto, Hiroyo Kagami-Katsuyama, Hiroki Hattori, Toshiyuki Nakagawa, Takato Muro, Masuko Kobori

 

概要: 60~79歳の日本人健常者を対象とする、臨床研究です。ケルセチンの認知機能に関する臨床研究としての、初の例です。

被験者70名を、35名ずつランダムに2群に分けました。片方の35名は、ケルセチンを多く含むタマネギの粉末11gを毎日摂取(ケルセチンに換算すると、50 mg/day)しました。もう片方の35名は、ケルセチンを含まないタマネギ粉末を服用して、比較対照群としました。

24週間の服用期間後、ミニメンタルステート法(MMSE)による認知機能の検査を行いました。その結果、ケルセチン群は比較対照群に比べて、顕著に(P=0.024)スコアが伸びています(図)。

よって、この論文の著者は、ケルセチンは加齢に伴う認知機能の低下に有効であると結論しています。

出典: 2021年5月26日プレスリリース、農研機構、北海道情報大学、岐阜大学

 

キーワード: ケルセチン、タマネギ、臨床試験、高齢者、認知機能