ケルセチンは、新型コロナウィルス肺炎の初期症状の治療を補助する: ランダム化対照群間比較オープンラベル試験
出典: International Journal of General Medicine 2021, 14, 2807–2816
著者: Francesco Di Pierro, Somia Iqtadar, Amjad Khan, Sami Ullah Mumtaz, Mohsin Masud Chaudhry, Alexander Bertuccioli, Giuseppe Derosa, Pamela Maffioli, Stefano Togni, Antonella Riva, Pietro Allegrini, Saeed Khan
概要: 42名のCOVID-19患者を対象とする、通常の治療にケルセチン処置を追加した際の、治療の補助効果を検証した臨床研究です。
ランダムに2群に分け、21名は通常の治療のみ在宅で行い、残る21名には通常の治療に加えて、ケルセチンを飲んで頂きました。1日1回(600 mg)、2週間継続してケルセチンを飲みました。
1週間後には、ケルセチン追加群が21名の内16名がPCR検査で陰性になり、12名が全快しました。一方、通常群でPCR陰性になった被験者は2名、部分的に症状が改善した被験者が4名でした。2週間の治療期間内に、ケルセチン追加群の残る5名全員が陰性になりましたが、通常群では4名が陽性のままでした。
面白いことに、ケルセチン追加群は肝障害の指標である、乳酸脱水素酵素も減少することが分かりました。この結果は、ケルセチンの追加で肝機能も改善することが示唆されました。
以上、ケルセチンを追加すると、全ての項目において新型コロナウィルス肺炎の治療を補助することが実証されました。
キーワード: ケルセチン、新型コロナウィルス肺炎、治療補助