ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンとケンフェロールは、SOCE/NFATc2シグナル伝達が介するHMC-1の活性化を阻害して、リポ多糖が誘発したうつ病のモデルマウスにて海馬マスト細胞の活性化を抑制する

Quercetin and Kaempferol inhibit HMC-1 activation via SOCE/NFATc2 signaling and suppress hippocampal mast cell activation in lipopolysaccharide-induced depressive mice

要旨:
Phorbol 12-myristate 13-acetateで刺激したヒト由来マスト細胞HMC-1に、ケルセチンもしくはケンフェロールを投与すると、TNF-αの分泌と転写因子であるNFATc2の核移行を抑制した。ケルセチンとケンフェロールはまた、SOCE(store-operated calcium entry: ストア作動性カルシウム流入)も抑制して、SOCE/NFATc2を活性化するORAIの阻害を示唆した。実際、分子ドッキングにて、ケルセチンとケンフェロールはORAIに高い親和性を示した。リポ多糖で惹起したうつ病のモデルマウスにて、ケルセチンとケンフェロールはうつ様行動を顕著に減少し、海馬のマスト細胞の活性化を抑制した。