セレギリンの脂質ナノDDSは、ケルセチンのP糖蛋白質阻害により、パーキンソン病モデルラットの改善効果を増強する
Lipid nanocarrier of selegiline augmented anti-Parkinson’s effect via P-gp modulation using quercetin
- 著作名:
- Zufika Qamar
- Muhammad Usama Ashhar
- Annu
- Farheen Fatima Qizilibash
- Pravat Kumar Sahoo
- Asgar Ali
- Javed Ali
- Sanjula Baboota
- 出典:
- International Journal of Pharmaceutics
- 2021
- 609
- 121131
- DOI:
- 10.1016/j.ijpharm.2021.121131
- 要旨:
- P糖蛋白質阻害剤であるケルセチンを、既存パーキンソン病治療薬セレギリンと共に脂質ナノ粒子のカプセルに封じ込めた。狙いは、腸でP糖蛋白質を阻害して、セレギリンの吸収を促進する点にある。実際、セレギリンの単独投与時や、ナノ粒子に担持しないセレギリンとケルセチンの共投与と比べて、吸収率が4~6倍に向上し、同時に脳内セレギリン濃度も上昇した。ハロペリドールで惹起したパーキンソン病のモデルラットに脂質ナノ粒子製剤を投与すると、典型的な症状(歩行困難・無動症・強硬症)を有意に改善した。